本番に弱い次男

方法論

1.練習では絶好調!

 私が住んでいる大阪府では、コロナ感染者の急増で先日から蔓延防止等重点措置の対象となりました。次男が所属しているサッカーチームでも感染する子供がちらほら出てきており、とうとう平日の練習は蔓延防止期間中は中止となってしまいました。次男は、ここ2~3ヶ月、サッカーの調子が良かったので、平日の練習が中止となると残念でなりませんが、これも仕方ないかといったところです。

 昨日も練習の帰りに次男が言ってました。「今日はねえ、大ゲームで4点決めたよ!」「今日はコーチにこんなに褒められたよ。」いつも帰り道で「ねえ、お父さん、いい話し聞きたくない?」と話しかけてはいろいろ良かったことを聞かせてくれます。かわいいですよね(笑)。

 

2.でも本番に弱い

 こんな感じで練習では調子の良い次男ですが、いざ試合になると良いところが出せません。練習ではできる良いプレーが、試合になると体が動かなくなったり、遠慮してしまったりしています。

 一般的に本番に弱い人の理由はいくつかあります。

  ①失敗が怖い

  ②考えすぎ

  ③目標意識が低い

 

①失敗が怖い

 これは自分の弱みを見せたくない、あるいはコンプレックスがあるなどで、失敗を恐れてしまい、前に踏み出せないケースです。うちの次男は典型的にこのケースだと思われます。あることがきっかけとなり、自信を持てるようになると一気に変われる可能性があります。

 

②考えすぎ

 完璧主義といったように何をやるにしても100点満点をイメージしてしまい、90点ではダメだと思い込んで行動に移せないケースです。本来、ものごとを進めるにおいて100点満点の成果を残そうと思いますと、まずは行動を起こして失敗した部分の課題を克服し、次に行動を起こしたときは初回よりも良い成果となりますが、それでも減点部分として残った部分の課題を克服して、再挑戦するといったように、この繰り返しの延長に100点満点が見えてくるのではないかと思います。しかし、考えすぎて行動に起こせないタイプはそもそもその成長機会が作れないことになります。

 

③目標意識が低い

 そもそも100点を取りたいと思っていないケースです。現状で満足してしまい、成長するための努力をしないケースです。ですから、本番に強くなろうとしていないということになります。

 

3.どうすれば本番に強くなれるか

①失敗が怖いケース

 自信をつけさせることが最も重要であると思います。では、どうやって自信をつけさせるか。最も効果的なのは、小さくても良いので成功体験を積ませていくことです。小さくても良いというところが重要です。成功体験というと、どうしても大きなことをイメージしてしまいがちですが、そうなると成功する機会が少なくなり、モチベーションが上がりません。したがって、小さくても良いのでより多くの成功体験を経験することです。

 注意点は、小さい成功は見逃しやすいので、しっかり子供の言動に目を向けてあげて、見逃しがちな小さな成功を見出しては褒めてあげるということを繰り返すことが、親にとって大切になります。

 うちの次男の場合、4年生の頃までは多少技術がなくても気持ちで負けていませんでしたから、積極的にプレーしていました。しかし、チームの上級生に「お前、下手やな」と言われてから、その積極的なプレーができなくなったのです。したがって、私は次男のプレーを動画に撮り、「ここは良かったよ」とか「このプレーすごいやん、上手くなったねえ」と伝えてあげています。また、時折は4年生の頃の動画を見せてあげて、「4年生の頃はこんなにいいプレーができていたんだから、やればできるよ」と話してあげています。

 加えて、失敗を恐れて消極的なプレーになるよりは、たとえ失敗したとしても積極的にプレーした方がカッコいいというようにも伝えています。しかし、この意味が理解できるようになるには、うちの次男の場合、もう少し時間が必要そうです。

 

②考えすぎのケース

 ものごとに対して完璧を求めるあまり、行動に移せない人もたまにいます。本来、このような人も失敗が怖いというケースもあるのですが、ここでは失敗が怖いのではなく、しっかり計画を練り100点満点で成功できるイメージが持てるまで行動しない子供を指しています。

 実は、私自身が多少このタイプかなと思っています。行動に移すことが嫌なわけではなく、むしろ好きなんですが、しっかり目標を立て計画を練り、成功イメージが持ててからでないと行動できないところがあります。したがって、期限のある仕事なんかだと徹夜で準備をすることも良くありましたし、逆に対して準備に時間をかけずにアクションを起こして失敗している仲間を見ていると「よくやるよな」と呆れることもありました。

 このようなケースでは、しっかり準備をすることそのものは良いことですから、それ自体を否定するのではなく、一緒に準備をしてあげる(考えてあげる)、その中で「これは行動してから考えてみよう」「これはやってみないと解らないことだから、まずはやってみよう」と教えてあげて、行動を促すことが必要ではないかと思います。そして、行動した結果を一緒に振り返り、「大丈夫だったでしょ」といってあげることが大切かと思います。私自身もそうでしたが、とかく考えすぎるタイプは遠回りしてしまう人が多いのではないかと思いますので。

 

③目標意識が低いケース

 このケースは、やりがいを見出させてあげることだと思います。スポーツでも習い事でも、最初は親がやらせるところがスタートだったりします。したがって、面白さに気付かせること、将来どのように役立つのかを理解させることが何をさておき必要であると思います。私自身も、2人の子供にプログラミング教室に通わせました。長男は自然に面白さに気づき、将来はゲーム開発のプログラマーになりたいと言っています。一方で、次男は面白いとは言っていても、遊び感覚に止まっており、やりがいを見出すまでには至っていません。プログラミングがこの先どう役立つのかをもっと話す機会を作るべきだったと反省していますし、役立つことだからこそ、目標が見えてきてやりがいを見出せるのだと思います。

 

4.まとめ

 うちの次男のように、ちょっとした出来事がトラウマとなり、行動に起こせなくなった(本番に弱くなった)という子供は意外にも多いのではないかと思います。一方で、このようなケースではちょっとしたきっかけを作れれば、自信を持って行動に移せられるようになると思いますし、そのような経験をしたことがあるという親御さんも意外に多いのではないかと思います。

 しかし、我が子が本番に弱いとなると、親である自分自身が冷静さを失い、子供にあれやこれやと口うるさく注意してしまうこともあると思います。ただ、これは自信を失っている子供にとっては逆効果です。やはり、親である自分自身がしっかり子供の気持ちを理解し、自分が同じ立場だったらどうして欲しいかを考えながら自信を見失っている子供に接することが、最も重要な対処法であると考えます。

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