子供の潜在能力の引き出し方

方法論

1.練習では良いプレーができる次男

 コーチに怒られて練習を1週間休んだ次男。その後、練習に復帰して以前と同じように練習に行くようになりました。サッカーは小学6年生になりますと、公式戦の数がかなり増えます。先週に続き、今日も試合に付き添ってきました。

 さて、その次男ですが、練習の時はそれなりに良いプレーを見せるのですが、試合になるとその力を発揮できません。いつからそうなったんだろうと思い返してみました。4年生の頃は、気持ちが乗っており、ずいぶん上達した1年でしたから、試合でも積極的なプレーが目立ちました。相手をどんどん攻めて、周囲を押し退けて自分が前に出るといった、積極的なプレーが試合でも多く見られました。

 明らかに変わったのは5年生の時でした。積極的なプレーは影をひそめ、自分にボールが回ってきても、味方の選手に譲ってしまう。相手ボールの時、4年生の頃では積極的に相手選手にぶつかっていき、攻めのプレーをしていました。しかし、5年生になってからは相手選手から距離を置いてしまい、相手選手の動きを止められない。4年生の頃とは正反対に、消極的なプレーに変わってしまいました。

 5年生から良いプレーができなくなったんですが、何故そうなったのか分かっています。当時の6年生に下手だと言われたのが原因です。親としては、それくらいのことは跳ね返して頑張って欲しいと思います。しかし、子供にとっては大きなショックだったのだろうと思います。

 

2.技術の習得

 今から思えば、このアプローチは少し違っていたと気付くのですが、次男が積極的になるためには、技術を習得し、良いプレーができるようになることが必要だと考えました。良いプレーができるようになり、上級生をはじめとした周囲から上手くなったと認められれば、元の積極的な次男に戻ると考えたのです。それからはあの手この手で次男の練習をサポートしました。1年経って随分と技術を習得できて、練習ではコーチに「上手くなったぞ」と褒めれることが増えたようです。5年生の後半からは、練習帰りの次男との会話でも、明らかに気持ちが前向きに変わりつつあることが分かりました。

 では、試合ではどうかというと、練習の時ほど良いプレーが見られません。5年生の後半になり、明らかにパスやドリブルなど、4年生の頃より良いプレーができるようになりました。しかし、試合になると練習ではできていることができないんです。試合後に次男に聞いてみると、どうしても気持ちが前向きになれないと言っていました。一度失った自信は、技術の習得だけでは取り戻せないということが、その時わかったのでした。

 

3.どうすれば自信を取り戻せるか?

 どうすれば次男が自信を取り戻してくれるか、いろいろと考えた結果、下記を取り組んでみることにしました。

①自分は下手ではないと思うこと

 自分はサッカーが上手くないと思い込んでしまった気持ちは、そう簡単には変えられなかったのです。結果、試合でも練習のようなプレーができずにいたのです。そこで私は、次男に4年生の頃の試合の動画を見せることにしました。そうすると次男は少し驚いた様子でその動画を見ていました。自分のプレーだとは思えないと言った様子でしたが、4年生の頃はできていたんだから、今でもできると説明しました。

 

②イメージトレーニング

 良いプレーをイメージして再現しやすくするようにしました。YouTubeでは小学生向けのサッカー動画がたくさんあり、その中から次男が関心を持ってくれたシリーズを見せるようにしました。特に、ポジション別の動き方、シュートの蹴り方などは次男が関心を持って見ています。

 

③上手くできたことを褒める

 良いプレーができた時、コーチに褒められた時は、私もしっかり褒めるようにしました。そうすると、次男からも上手くできたことを自ら私に報告してくれるようになりました。

 

 これら3点に取り組んだことにより、6年生になった今では、5年生の不調からは脱したように見えます。しかし、4年生の頃に比べるとまだ50%くらいでしょうか。ただ、確実に上向いているので、小学校を卒業するまで頑張りきれるようサポートしていくつもりです。

 

4.まとめ

 6年生になって上向いてきましたが、まだ4年生の頃の50%くらいと書きました。今の延長戦でもまだ少し上げていけると思います。しかし、100%に戻すためには、やはり次男自身が変わることが必要と思います。どう変わるかと言えば、それは楽しむことだと思いました。今まで取り組んできたような技術を磨くこと。また、失敗の理由を分析し、次の練習で活かすことは大切な努力だと思います。ただ、楽しくなければその努力は苦痛になってしまいます。

 今となっては、技術を磨くことよりも先に楽しんでサッカーをすることに時間を費やした方がよかったなと反省しています。楽しんで取り組めると、プレッシャーから解き放たれ、自らのめり込んでいけます。のめりこめるとその努力も楽しめますし、結果として子供が自らの力で潜在能力を引き出すことにつながるなと思いました。まだ、遅くはないので、次男が楽しんでサッカーに取り組めるようサポートしていきたいと思います。

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